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今日のはどっちも津原泰水
『ピカルディの薔薇』
蘆屋家の崩壊の続き。
前回よりも幻想強めで、したがってミステリオチは今回ほとんどなし。今回はフリーターから作家になった猿渡の周りの出来事、時系列はばらばら。前の本でどちかってと探偵役だった伯爵の現在が気になるところですが、夕化粧の作家がそうなのかは文中からでは私はわからなかったです。
・夕化粧
最後に入るファンタジーが幻想モノともノイローゼ化した作家の夢とも取れて好きなオチです。蘆屋家の崩壊でも思いましたが、短編集の中の最初にことさら短い、でもガツンとくるオチを入れる攻勢が素敵です。攻勢、構成の打ち意間違いだけど、言いたい意味は同じ感じ。後の夢三十夜よりも夢十夜を思いだす話でした。
・ピカルディの薔薇
作中の青年の狂気にそこまでノレなかったかも。もう一度読めば感じかわるかな。オチについてはこのまま探偵物が始まったら面白いのになーって感じ、ミステリ好きだから、でもこれはそんな本ではないのね。作中の女性を、同じく作中女性が称した台詞に、少年みたいな髪型なんてよっぽど自信あるかあきらめてる人女だけしかしない、ってのがあり、以前少女小説を書いていたという作者の来歴を思い出しました。
・籠中花、フルーツ白玉
籠中花、ミステリ推理ではないけれど、状況設定と複線が最後まで効いてる作りで素敵と思いました。
フルーツ白玉はゲテモノ料理の薀蓄たくさんでこの本の中で一番好きだなー、物語としての起承転結は一番薄いといえば薄いのですが。題名のフルーツ白玉がどんなキワモノの比喩表現なのかと思ってたら最後の最後に予想外の切ないエピソード入ってきたので、これも上手いなぁと思ったり。ちゃんと落ちてる。
・夢三十夜
いちばん話の筋があいまいというか、オチもあいまい?個人的にはもうちょっとはっきりしてた方が好きなのですが、これはほんとただの個人趣向なんで、幻想小説ってこんな印象だなぁという感想も。兄の夢は妹が兄を夜な夜な舐めてたんじゃないかと思ったがそこらへんも想像にお任せされた感。
・甘い風
いいなー。何度も読み返したくなる魔力というよりも、すんなり入ってくる感じが。
・新京異聞
時代はくり返すみたいな、血筋は争えないみたいな


『たまさか人形堂物語』
ピカルディ~より幻想少なめ、又登場人物も主要面子が固定で、感情的(読んでて不安になるような幻想描写)にも頭的(この話時間軸いつ?とか)にもあんま動かなくてよくて読むのがとても楽。3冊読んだ時点の感想だと、元々この作家さんの本はすごい読みやすいですが。
正直ちょっと軽すぎかなぁと感じそうな流れもありながら、それぞれの話に基盤になる薀蓄が一定あるので、読んで何も残らないほどペラペラとは感じませんでした。
主人公が女性、周りには魅力的な男性人と、最後のオチに、少女マンガ読んでる気分になりました、ダッチワイフとか出るけど。蘆屋家~とピカルディ~では(げてもの)食と少し民俗系についての薀蓄が多かった印象ですが、このたまさか~では薀蓄の方向が各短編とも“人形”のカテゴリ内に向いているため、蘆屋~とかよりも一つの世界をたくさん見れた気分。最近再読したりかさんも思い出して、作家による題材の扱い方って、違うなとも思ったり。
ピカルディ~に続いて狂気的な人形作り青年、キャラが出てきますが、マコはピカルディ~の青年よりもこっちの冨永君の方が好きです。一番印象に残った男性キャラは束前さんだけどな。
モチーフ的にも逆ハー系統のキャラ構図的にも、少女マンガ化とかしないかしらー、したら読みたいなーとか思う本でした。

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