ネタバレたくさんありますよ!
注記ありのネタバレと注記なしのネタバレが混在してますご注意を
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『この庭に 黒いミンクの話』
梨木香歩。からくりからくさとかの続きの話。 薄くて挿絵多くて半分絵本のカテゴリな感じだけど一応書く。 マーガレットの娘ミケルの話、そんでもってメインは母子相克ー すぐに忘れるのは大人の方で、子供にとっては基盤になるのかもしれない。 文中のわかりたいあのひとたち、母のマーガレットを含めたからくりからくさの主役四人娘(だと思う)が同じような価値観を持つ同年代の女性ということで、ミケルはそんな母性に囲まれて育てられることになるのかぁ・・・というのが感想。決定的に違う価値観を持つ(かもしれない)他者からの圧倒的な愛情。 最近読んだ他のだとTONOのラビットハンティングでもですけど、母と娘って題材は読む側もそれと聞かされれば身構えるような、だからといって適当に書かれるのは我慢できないという感覚が。女ですから。血が繋がっても必ず分かり合えない場所がある、この世界で自分に一番似ている自分よりも早く老いる女。 この作家さんの本が好きでエッセイも読んで、細切れになんとなくどんな人なのかを想像してしまうと、私とはまったく別の世間に生きている人だなぁといつも思ってしまうので、この人にとっては芸術的な傾向に生きるからくりからくさ彼女たちの生まれと生活方法は彼女にとっては身近な感覚なのかも、なんて感じていたので、この本で彼女たちの生活からずれてしまったような娘のミケルが出て来て、マコは嬉しかった。 私が読んだ彼女の本の中で読んでてしこりの残った、f植物園~は男親の話だったのは、もうこっちの本で母子は書いていたからかなーなんても思ったり。でももっと書いて欲しい。 女性のために女性性を書いてくれる作家だと思ってたから、ファンタジーな父子話に勝手にがっかりしたんだ。これは甘えかもしれない。母的なものに対しての。 仲の良い男の子同士の関係に憧れるのは、所詮他人事だからと思って。 『蘆屋家の崩壊』 発表終わってからの気分で、なんかこれは女性作家の本読みたい感じだぞ、と意気込んで久しぶりに図書館行って見繕ったわけなんですが、読んでから知ったけどこの作家さん男性なんだね。面白かったからいいや 夜は短し~と同じ感じでこちらも開始数ページは文章が無理かもぉおお思ったけど読み進めると慣れた。ミステリ寄りの怪奇集って感じ? 反曲隧道が短くて整ってて好きです。自分の読書感覚は、現実にはありえないことでも、その物語内でのつじつまが合っていれば個人的にはスッキりするようです。 表題作は近親婚ネタ 猫背の女は人間ホラー、自分の部屋に他人の髪の毛(長い)って古典いいなぁ カルキノスなんか一番推理っぽかったかな? ケルベロスまびきー 埋葬虫は蟲ー と、ミステリーな体裁と、ホラーあんま読まない私にとっての、なんかこれホラーぽい!てテイストが入り乱れた楽しい本でした。グロのためのグロがなかったのが嬉しかったです。 PR この記事にコメントする
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